久しぶりに天空アイドルとかいうやつと関係ない投稿ですが、先日ひょんなことから無理になりました。
その前に...筆者には「内定先」とかいうものが、ありがたいことにあります。就職活動というちょっとしたディストピアを終え、晴れて来年から社会の歯車なのです。社会そのものになりたかった...のですが、結局歯車。将来の夢が「無敵になる」なのに早速新卒カード(新卒カードって結局何?)を歯車に切ってしまったわけです。
...となると必然的に内定先同期とかいう、今もっとも関係性をどう言語化したら良いのか分からない人たちとの交流が生まれますね。内定先同期という五文字は長い、しかし別に同期ではない(まだ)。知り合い?そんな近くはない、けど他人ほど遠くもない。
ということで色々あって最終的に辿り着きしは...「クラブ」。クラブ...なのかあれ?もはやクラブなのかバーなのかパブなのか、一体あの場が何だったのかすら、あの場が本当に存在していたのかすら、もう分からない。とりあえず酒と音楽と女と男がありました。そこには。
筆者もね、「新しい世界(乃木坂46)」が見れると浮き足立っていました。陰を見つけては自分を匿い、陽が傾けば喜ぶ。そんな人生を送ってきたので、こういう場で新しい世界に触れて真人間になるんだ!と...意気込んでいました...
入店。即...うるせぇ...。え、めっちゃうるさい。うるさいどころの話じゃない、めっちゃうるさい。両耳を塞ぎながら、とりあえずバーカウンターへ向かいます。思えばここで耳を塞いでいた時点で、敗走が見えていたのです。とりあえず流れでみんなと同じ酒を頼んで、とりあえずみんなについて行って、とりあえず店の中腹で立ち止まる。え、めっっっっちゃ.....うるさい......。
さて、酒は右手にあります。音楽もマジで(マジで)うるさいレベルでかかっている。となると...同期は必然的とも言わんばかりに自然に、左手を高く天に上げ、上下に動かし始めたのです。
え、無理...。
筆者は興味がない・意味がないことが出来ません。斜構かよ〜ではないのです、出来ないのです。すなわち、その必然的に上げられた左手に追随できない。かかってる音楽が分からん...分からん音にノれねぇ...ここで流れていたのが「はっぴぃ にゅう にゃあ」だったら真っ先に「パティシエの朝は早い(当然)」になれたのに。
次に流れたるは...あ、俺これ知ってるやつだ。懐かしいですね、One Directionです。懐かしいなぁ〜、でも別にノりはしない。というか気付いたんだけど、非・オタクって知ってる曲が来てもうずくまったりしないんですね。
あぁ...またマジで知らん音楽になってしまった。酒はむちゃくちゃ進む。以前から人見知り指数を d(v飲み物)/dt だと定義しているので、ありえん速度で酒が進みます。2 L飲みました。酔っても...ノれねぇ。
その内、我々の集団になんだかノリとセックスと時々薬物で生きてきたような集団が集まってきます。わらわらと。筆者はとりあえずキョロキョロしながら左手で脚を叩いてリズムを取ります。それくらいだったら...できるので...。
なぜかめちゃくちゃ自然な流れでみんなで肩を組みます。これなら音楽にノってなくても楽しんでる感じが出るぞ!出ませんでした、後から聞いたら完全に死んだ顔をしていたらしいです。
さて、こういったことがなんだかんだ色々あってすっかり疲れた筆者は別の同期と椅子に座って喧騒を眺めることに。喧騒を眺めるのはめちゃくちゃ好きなので(なんでだ?)まあまあ楽しい。とそこに、またまた口を開けばチンコが出てきそうな人がやってきて...同期と一緒に踊り始めてしまいました......
嗚呼、また一人だ。でも近くで踊ってくれてるからまあなんか「同伴者」感が出てるな...こんな「陽」の場で一人になったら正真正銘の「陰」になってしまうよ...そう思っていたら右から見るからにヤバそうな男がやってきて僕に囁くのです。
『せっかくこういうとこ来てんだからさぁ、女の子ひっかけたりしたら?』
Repeat after me.
『せっかくこういうとこ来てんだからさぁ、女の子ひっかけたりしたら?』
え、これじゃん...。Twitterで何度も見たやつだ...オタク君さぁ...から始まりはしないものの、完全にこれ。
余りにも気が動転して店内を見渡してみると、そこかしこで男が女に、女が男に腰を振っている。さすがに服は着ています。「あ!あの腰の振り方見たことある!あれすると赤ちゃんが生まれるんだよ!」とベネッセ並みの感想を得ていたところで突如電流。
......このクラブで俯いてる人間、自分だけなのでは?そう。みんな音楽にノってるか、酒飲んで爆笑してるか、めっちゃキスしてるか、めっちゃ腰振ってるか、なんかきな臭い雰囲気を出しながらトイレに消えていっている。自分はなぜかこのクラブのど真ん中で、下を見てぼーっとしてる。そう、筆者は...
このクラブに咲き誇る向日葵畑の中でただ一本の、枯れた向日葵だったのです。みなさん、向日葵にどんなイメージがありますか?夏の風物詩、太陽を向いている、明るい。そうだね。でもね。枯れた向日葵をまじまじと見たことがありますか?
枯れた向日葵はね。
めちゃくちゃ下を向いているんです。ちなみに向日葵は太陽を向いている元気なイメージがありますが、実は太陽を向く向日葵は、若い向日葵だけなんです。
人間と一緒ですね。
皆さん、向日葵にどんなイメージがありますか?
周りを見渡すと陽の光を一身に受けて育ったであろう向日葵たちが、太陽を向いて咲き狂っている。他方、枯れた筆者は...椅子の上でぼーっと、酒が溢れた床を見つめ、音楽の振動に合わせて脚を軽く踏みしめている。
新しい世界を見て、真人間になるぞ!なんて、事態はそんなヌルいもんじゃなかったのです。筆者は、とっくに枯れていた向日葵だったのです。
皆さんは、向日葵にどんなイメージがありますか?
執筆者:ぐりーん
P.S.) 筆者は好きな花ランキングの上位に向日葵が入ります。