『逃げ水』の歌詞、"逃げ水"のウィキペディア説

逃げ水とは、風がなく晴れた暑い日に、アスファルトの道路などで、遠くに水があるように見える現象のこと。

坂道に屈しました

ご無沙汰しております。

ワクチンの影響で脳が5Gに接続され声優の名前が1人も思い出せなくなった山﨑天こと、天ちゃんです。

突然ですが、そろそろ現世で最も可愛い二次元ヒロインを決めましょう。なぜならウクライナが大変なことになっているからです。

では早速議論に移りたいと思います。

先日、僕と同じく異常独身男性であるところのオタクと会議を行い、名だたる名コンテンツの中から顔がいいと思われるヒロインを87,852人まで絞りました(所要時間:15秒)。その後、全候補者とLINEにて何度も面談を重ね、ついに有力候補と思われる11人にまで精査しました(※うち2名は重大な規約違反が見つかり、両名失格としたため実際は9人です)。

さて、この9人の中から顔面さいつよかわかわヒロインを決めるわけですが、結論を述べますと、それは『xxxHOLiC』に出てくる五月七日小羽(つゆりこはね)ちゃんです。

五月七日 小羽(つゆり こはね)ちゃん

いや知りません。僕より発言力のある当該オタクがそう言っているだけなので。曰く、「髪が4:6分けでおでこが出ている女の子はマジでちょー可愛い。あと外跳ねだけは絶対に許さない。森田ひかるは許す。なぜなら顔がいいので」とのこと。面倒なのでもう小羽ちゃんでいいです。

しかし、根負けした後も延々と4:6分けの髪型にまつわる持論を熱く語られ(ちなみにミリマスの二階堂千鶴は真ん中分けなので却下とのこと。知らんがな)そこまで髪型に思い入れのない筆者は琵琶湖が生んだパワフルガールの滋賀県演説を聞いてるような気分に陥り、自身の深爪を眺めながらふとこんなことを思いました。

こういったいわゆる二次元キャラとナチュラルに同じ髪型をしている女性って実際にいるのだろうか?

今日の本題はこれです。三次元のナオンに興味を持つなとか言われそうですが無視します(ってかこの文言ももうクリシェでしょ)。

とりあえず二次元において一番可愛いとされる五月七日小羽ちゃんと同じ女性を探します発見しました。

なるほど、名前は金川紗耶(かながわさや)さんというらしいです。どうやら乃木坂46合同会社という会社でお仕事をされており、北海道出身、2001年10月31日生まれ、現在20歳、O型、身長165cmとのことです。確かに最近の金川小羽ちゃんと似てますね。全然フィーチャーされませんが(というか4期生多すぎるんだよ……)。あ、画像は適当にググって下さい。この辺とか(↓)参考になります。

www.nogizaka46.com

あれ? 同ページを見ていて思ったのですが、下の方にいる井上和(うなぎなぎ)ちゃんって子、マジで顔良すぎませんか? 

これが今日の本題その2です。卒業生・脱退生を含む坂道全メンバーを顔面で闘わせた場合(比喩表現)もちろん勝者は小坂菜緒なわけですが、このなぎおはぎちゃんはそんなこさかなとも充分やりあえるポテンシャルを秘めていますね。今後も目が離せません。

井上和ちゃん(参考画像)

話が脱線してしまいました。さて、二次元のキャラと同じ髪型の女性はいると判明しましたが、ここで当ブログに届いたお便りを読んでいこうと思います。ペンネーム『平手坂民主主義人民共和国 just trust yourself 鈴本は顔面が怖すぎる』さん、8歳からです。

「先日、きょんこにょうのきょうこにゅうでにいまる発散運動をしていた際に渡邉美穂卒業の知らせが入り、精神疾患失語症椎間板ヘルニアを併発してしまい妻子に逃げられました。ところでウチら最近下り坂こと乃木坂46で一番可愛い子は与田祐希だと思うのですが、アニメキャラのコスプレで最もクオリティが高い写真はどれだと思いますか?」

こちらのトリビアの種、つまりこういうことになります。

乃木坂一の美人は斉藤優里であるが、アニメキャラのコスプレで最もクオリティが高い写真はどれか?

早速検証していきましょう。また長い旅路になりそうなので徹夜を覚悟してGoogle先生に問い合わせます発見しました。

答えは藤吉夏鈴綾波レイコスプレのようです(画像は適当に探して下さい)。藤吉夏鈴ちゃんは現在Seed & Flower合同会社(要するに櫻坂と日向坂の会社)でお仕事をされており、九九の七の段を間違えた上に八の段まで間違えるなど、そのメンヘラチックな顔面と相まって非常に才能が豊かな方らしいです。

なお『失恋お掃除人』の歌詞にもある「いい女は梅澤」こと梅澤美波の『七つの大罪』エリザベスコスプレも候補に上がっていましたが、こちらはクオリティが高いというよりただのドエロだったので惜しくも次点となりました。お便りを下さったペンネーム『平手坂民主主義人民共和国 just trust yourself 鈴本は顔面が怖すぎる』さんにはサインバルタ1年分をプレゼントします。ありがとうございました。

長くなりましたので、最後に今日の一言で締めたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

5年前から坂道推してたことにならんかなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

※いやマジで女性声優より坂道の方が可愛い。

オタク、山口へ①

世の中わかりません。

結局コロネはどこから来たのか。いつまでリモートトラハモは続くのか。そもそも本当にリモートなのか。通常収録をそれっぽく加工してるだけではないのか。またはすべて合成音声で、実のところTrySailというユニットは実在しないのではないか。

麻倉ももが「次は原爆ドームでライブするよ〜」と言ったとき、果たして自分は平常でいられるのだろうか。

ものすごい金欠で、しかしものすごい風俗熱に犯されている最中に「20万やるから『ソライロ〜青と旅する〜』を踏め」と提案されたとき、果たして自分は冷静な判断が下せるのだろうか。

雨宮天には、やはり、本当は弟がいないのではないだろうか。

もうなにもわからない。天ちゃんです。

 

オタクと山口に行ってきました。

 

出発は8/7(金)、羽田。21時発のスターフライヤーです。目的地は北九州空港。のっけから山口入りも考えたのですが、雑に九州の在来線乗りたかったので。

北九州空港到着。バスで小倉へ。そう、小倉です。伊藤美来今上天皇だと真剣に主張し続けている小倉唯オタクこと国家さん(あだ名)が、デレ5th福岡公演にて開演直前にマットヘルスに行き野生のシュレックと遭遇してしまった、あの、小倉です。
そんなファンタジックディストピアな小倉ですが、旅の目的はあくまでも上質なローカル線と上質な海産物なので、今回はそういったオタク地方風俗おもしろ体験はナシです。許してください、なんでもしま

とりあえず居酒屋を探す。時刻は0時過ぎ。ない。あった。コ↑コ↓

大衆酒場 餃子のたっちゃん 本店
https://goo.gl/maps/zywaV1VEQcBGy5Ku7

だいたい全部うまい。リピ確。


ホテルはアパ。ゴートゥーなんちゃらのおかげでツインの部屋が半額に。一人二千円で快適なベッドに寝られる。爆アド。

 

翌日。8時に出発して山陽本線で下関まで。至る所から鈍く、燻ったディーゼル音が響いてくる。最高。

下関に着くとそこからバスで、お金を払うと気持ちよくなれる場所へ向かいます。そう、みんな大好き漁港です。

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結論を先に言うと、ここは天国です。過去一番"いい"漁港でした。

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所狭しと並ぶスチロール箱、ほどよく湿った地面、蠱惑的な灯りを放つ照明群。そして、なんと言っても無数に並んだ海鮮屋台。そこでは日本中からかき集めたのではと疑うくらい大量の寿司が眩い光に照らされ、ライブ後の女性声優の腋をそっと流れる滴のようにように美しく光り輝いています。ラインナップはマグロ、ソイ、トラフグ、ウニ、赤海老、金目、アカムツなどなど。……たまんねぇ。
とりあえず相手の出方を見ます。見廻ります。すると屋台の多さに打ちのめされます。

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体感では久兵衛が200軒くらい軒を連ねてる感じ。迷う。ひたすらに迷う。
そんな中、非常にいいものが出てきました。

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1500円。嘘だろ。ミョウバン不使用国産ウニの丼が夏川椎菜著『ぬけがら』(ひよこ文庫)とほぼ同価格で売られてるわけです。即買い。連番者も同じく。
そのまま館内の空きスペースにて食う。死ぬ。

戦場に戻りました。すると「フグ白子焼き」の文字。即買い。外出る。食う。甘さと口当たりの良さに失神しそうになる。600円。

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次、寿司を攻める。なんとか選び抜いたのがこれ。

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マグロ脳天、マグロ頬、大トロ、カマトロ、中落ち、トラフグ、シマアジ、金目。計2500円とそこそこではあるがこんなん東京で食ったら幾らするんだという話。味は……たまんねぇ。

ラスト。トラフグを1皿ずつ購入するつもりが道中にて再びウニに遭遇してしまい僕は再びの痛風街道へ(1300円、やっす)。連番者は純粋にトラフグ(1000円、やっす)。

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例の公園にて「痛風っていうのはねぇ、風が吹いても痛いから痛風なんだよ」という話をしながら頬張る。ちなみにその連番者ですが、2週間ほど前に利尻に行ってウニ丼を死ぬほど食ってきたそうです。おしまい。

 

やりたい放題やって人生に満足したのでプラプラと歩きます。外は炎天下でかなーり暑かったので涼むために水族館へ(オタク、遠征旅行で水族館行きがち問題)。

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ペンギンの可愛さに見惚れていると何やら説明書きに「このペンギンは人工授精により生まれました!」という一文が。どうやらペンギンの人工授精はここが世界初らしくすげぇと思う一方で「そうか、こいつらは愛によって生を享けたわけじゃないんだ……」と悲しい気持ちになりました。

 

タクシーで新下関駅へ。ここからはレンタカー、いわゆるオタクドライブです。目的地は益田ですが、美祢線沿いに行きたいので少々大回りで向かいます。
とりあえずbluetoothを接続。推しと自分の膀胱をbluetoothで接続できる未来へ向けて走り出します。400曲ブチ込んできた2006〜2016年のアニソンを爆音で垂れ流し。3000年ぶりに聴くAlterationがブッ刺さると同時にハンドルを握っていた連番者のアクセルがなぜか急激な加速を見せる。

 

余談ですがデレ5th静岡でも連番者とオタクドライブで帰還したのですが、道中『ガソリンがなくなる』『でもSAまでまだ十数キロある』『そこへShiny drive, Moony diveが流れる』『オタクが「模型」と言って全力でアクセルを踏む』『結果、何回か心臓が止まる思いをしながらなんとかSAまで生き延びる』なんてことがありました。あんな思いはもう二度とごめんです。

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美祢線厚保駅。読み方は『あつえき』だそうです。無音の保は昔の区域単位である群・郷・保の保らしい。へぇー。スッカスカの時刻表を見て思わずニチャアとなるオタク二人。無人駅・単線・二時間に一本、こーれこれこれ。

ここで連番者が突然「あのさ……俺そろそろカルストなんだよね?」とか言い出したため急遽秋芳洞に向かいます。

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涼しい〜。連番者は初見、僕は二度目の来訪。とんでもなく涼しいけど距離が長い。でも端まで行った。疲れた。やっぱり綺麗やね。

アイスを食ってから益田へ向けて再出発。ちなみに他の車はほとんどおらずアウトバーン状態。そんななか突如として流れる『オレンジ(vo. 釘宮理恵堀江由衣喜多村英梨)』連番者が奇声を上げ、若干車体が傾く。

それから少ししてこんな所を見つけました。

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磯崎新氏設計の秋吉台国際芸術村。大層な名前が付けられてますが要はコンサートホールと練習室、その他諸々の複合施設です。しかしこれ、環境条件といい、構造といい、めっちゃいい建築。中を見学させて貰いましたが、渋谷駅を改悪したどこぞのおっさんと違ってものすごく機能的で美しい。久々に感動する建築物でした。

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ですが帰りがけ、練習室から出てきたヴァイオリンケースを背負った女性を見て連番者が一言「ああいう子ってさ、大事に育てられてきたんだろうなぁって感じがしてほんといいよね。あの子がヴァイオリンを弾く目的は三割が自分のため、残りの七割はこれまで愛情深く育ててくれた親のため。だから期待に応えたいって感情と、応えなければならないっていう責任から一生懸命頑張ってるんだよね。僕はそういう人間の人生をズタ」はよ精神科行け。

 

鶴を見かけたり、海岸に寄ったり、同人誌の導入でよく使われるバス停などを見つけたりしながら、

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午後八時、なんとか無事に益田(島根県)に辿り着きました。

ちなみになぜここまで来たかというと、次の日に山口線を堪能するためです。

 

飯は適当に居酒屋で。甘鯛が美味かった。女の店員さんがめちゃシコだった。

 

宿はアパより少し高めな綺麗系にしました。しかしやはりゴートゥーにより半額、一人三千円に。えいねぇ〜。そしてなんとテレビにNetflixが入ってる!すぐさまログインし爆音で『とらドラ!』を流しながらダブルベットの上でゲラゲラ笑うオタク二人。隣から怒鳴られました。どうして……とらドラ観て爆笑してただけなのに💧

 

その日は早めに寝ました。

②に続きます。

中華料理は台湾で

ドルのケツを追いかけて、二度目の海外です。

 

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自分は台北でライブをしたことがないので、すごいと思います

 

というわけで、乃木坂46 Live in Taipei 2020です。

これからアジア圏では継続的に展開していくんですかね。大きく成功するかは一旦置いといて、やりやすいですよね、多分。地理的にも近いし、中国本土は(ある意味)SNS大国。バッチバチの規制が敷かれた上でのSNS、マジのSocial Networking System感があって嫌いではないです。嫌だけど。

演者もオタクもアジア顔だし。結構これ大きい気がするんだよなぁ、アジア顔同士だとやっぱり相互作用とかあるんですかね、少なくとも親近感は湧くような。「顔良」という感覚に相対論を持ち込みやすくなるし。

そういえば欧米に「アイドル」的な産業が無いですね...アイドル性を獲得するのは個人のスーパースターあるいはバンドが多いような気が。そういえばイギリス版ジャニーズ的なポジションを目論んだOne Directionは今何をしているんだろうか...

 

そもそも欧米にアイドル的産業が無いのはなぜか...というよりアジア的アイドル産業を欧米に実装しようとすると何が上手くいかなさそうか...、主に「児ポ」と「結局この人たちは何?」という要素に絞られてくる気がするのですが。

 

先に断っておくと天空アイドルは児ポではありません、一応ね。児ポではないがどうしたって児ポ性を孕んでいる。そこらへんの週刊誌とか、DVDとか、写真集やらで脱ぎに脱ぎまくるし。

アイドル雑誌を買うようになってわかったことですが、「あ、脱いだ。」と思って次のページをめくれば「え、もっと脱いでる。」更にめくれば「これ事後では?」のようなカットが出てくることなど、日常茶飯事です。

週刊誌で容易に下着や水着を着用するのに成人誌ではない、DVDではメタファーか?と問いたくなるような行為をするけどR-18ではない、写真集ではやたらめったら脱ぎまくるんだけどもそこらへんの本屋に平積みにされている。

 

中高生ひいては成人男性を日々悶々とさせるこれらアイドルの行為は、実は欧米だと異常を通り越して違法だったりするのです。未成年を脱がせて「"美"ですねぇ〜」とか「"大人"ですねぇ〜」などと顎をさすりながら言っている光景は、エロ大国・児ポ大国と言われる日本(と周辺アジア)だけの名物だったりします。日本は「エロ特別区」であることを認識・感謝した上で、『インターミッション』などで夜な夜な致したらよろしいのかと思います。

 

いや、いますよ。欧米にも。未成年のスーパーモデルとか。いるはず。

いや、ありますよ、欧米にも。R-18雑誌もあるし、多分写真集とかもあって、水着のショットとかもあるはず。ただこれらはそこそこ厳密なルールで縛られていたような。

知らんけど。

本ブログは100%裏を取って執筆しているものではないということを、ここに強調しておきますが、Googleとかで調べれば分かると思います。最近だとグッチやバレンシアガが「未成年のモデルは起用しません」とか言い始めましたね。これで、なんとなく空気を察してください。

 

もちろんアイドルの仕事は雑誌や写真集に載ることではないので、なんともいえないんですけど。アイドルの仕事は雑誌や写真集に載ることではないし、ましてやそこで肌を晒すことでもない。アイドルの仕事とはずばり....アイドルの仕事ってなんだ?

 

ここで「結局この人たちは何?」という疑問が拭えない。

世界的なスーパースターを思い浮かべてみると、まあ天空アイドルと世界的なスーパースターを比べることが間違っているのですが、そもそも歌いながらガッツリ踊っている奴などほぼ存在しない。マイケル・ジャクソンくらいですか?

歌手は歌手。ダンサーはダンサー。口パクなんだけどダンスにステを極振りしているわけでもない、宙ぶらりんな状態の「アイドル」という存在は恐らくなかなか受け入れられがたいような。「...それで、結局この人たちは何?」という疑問が生じて終了です。

 

もっとも、この何とも規定されていない感じが好きなんですけどね。「結局、アイドルって何?」たびたび疑問としては浮上するものの、この議題はなるべく出さないようにしています。個人的には「アイドル」は職業の名前ではなく状態を表す言葉だと考えた方が、モヤモヤは解消されるだろうといったところです。ただこれも書いていると、いや「アイドル」は間違いなく職業の名前だろうという気もしてくる。要するに、思い悩むだけ無駄、ということです。楽しいタイプの無駄ですね。

 

...なぜ、このような話になったのか。本エントリは「中華料理を食べるなら、まずは台湾に行った方がいいぞ」という旨の投稿です。

 

降り立つは桃園空港。かわいい感じの名前をしといて英語で書けばTaoyuanらしいし、響きも普通ですね。ちなみに桃園市大園区です。いいもんですね。

 

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大園

 

さて、正直なところアイマスで一回台湾に来ているので...正直ワクワクとか混沌とした楽しさは無い。ということでフラフラと中心街に出てホテルに直行です。

途中こういうところで魯肉飯を食べたり、

 

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うまい

 

なんか色々と飯を食いつつ思うのは、「台湾、やさしい。」ということ。

いやまあ上海も別にキツかったわけではないんですが、なんとなく台湾の方が全体的に当たり方が穏和。あと歴史的な背景もあるんでしょうが、日本語話せる人多いですね...というのはアイマスの時も感じたことなので割愛。英語もそこそこ浸透している。

とにかく、意外と過ごしやすいもんです。しかも中国ではある(ない)(めんどくさい話題です)ので中華料理は一通り食えますから、しかも台湾料理も美味しい。中華系食べたかったら、まず台湾から攻めてみるのもアリかもしれませんよ。まあ中国は中国で楽しかったので良いんですけどね。外国人も難なく決済サービス使えるようになると楽ですが。

 

というわけで数多の苦労を乗り越え、ライブ会場へ。

 

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ライブはまあ、「よかった〜」といった感じ。というか、上海公演と寸分狂わず全く一緒でしたね。

セットリストだけでなく途中のMC企画のメンバー、やる内容、セリフ、ほぼ全て一緒でした。流石に場当たりでメンバー指名するようなMCの際はアドリブなんでしょうけど。いや、別にいいんですけどね。楽しかったので。そもそも日本から上海、台湾とイベを回す人間は本公演のメインターゲットではありません。

 

ただ一番面白かったのは台湾の観客の反応ですか。当然海外公演なので現地の言葉を気を利かせて覚えていくわけですが、発音が悪くて通じないとマジの静寂が訪れます。いや、そこはカタコトでも盛り上がってあげたりするものでは?と思いつつ、実際に訪れるのは純粋な静寂。ライブ会場があんなに静かになることってあるんだろうか。

上海はまあ、多少は盛り上がっていたんだけどなぁ...と思いつつ、あれ、上海の時のを使い回しているとしたら彼女ら、いわゆる上海語を覚えたままで台湾に突入してきたんじゃないか?中国語は確か、色々と方言っぽいのがあってめんどくさかったはず...ということで、上海でそこそこ通じていた演者の中国語が、あんまり通じずMC中は静寂まみれでした。

そういえば一曲だけ中国語で披露した曲も、なんか反応が微妙だったなぁ。上海時のセットリストが割れてるから「知ってた」というパターンかもしれないですけど。いや、別にいいんですけどね。楽しかったので。ただ、意気揚々と言った中国語が通じずアワアワする天ドルはぜひ見てほしい。いいもんですよ、あれは。

 

というわけで台湾ライブ終了です。久しぶりに英語圏に旅行をしたくなりました。

 

執筆者:ぐりーん

潜ってみたら、アツかった

今年も、ドルのケツを追っかけていたら一年が終了しました。

いやでも今年最大の進展はそこそこ自発的にドルのケツを追いかけられたところでは...あとは追うケツが増えた?関係各所には感謝ですね。

昨年は、流れでケツを追っていた気がする。ドルのケツに振り回されている感覚が少し減ったという観点では、ドルのケツを追いかけるのも少しは上手になったなぁ、と思います。ドルのケツ。

 

さて、別のケツとして先日初めていわゆる地下現場へと行ってきました。

 

これまでは天空のケツを追いかけてきたものの、新しい刺激が欲しくなってきた。具体的には正直ちょっと飽きてきた。もっと具体的にはエンタメを全身で浴びるような体験を出来なくなってきた。

更に具体的に言うと、天空現場に行き始めた当初はライブもギラギラしていたのですよね。「あ、金かければ演出ってちゃんとヤバくなるんだ。」というアレ。演者の近くからボワボワ出る炎とか、ビチャビチャ発射される水とか、あとはバックの映像ですか。バックの映像がほとんどですけど。炎も水も人類が誕生した時からあるので。

バックの映像でライブの質は確変を起こす。乃木坂夏全ツ2018仙台公演の話です。

演出が強くないとライブ中は暇で暇で仕方ない...。仕方ない、ほとんどの場合は歌ってないですからね。そういう意味では一度アンダーライブへ、いや、なんでもないです。年末ですから、面倒な事柄からは逃げたい。いや、ただ、さすがに何回も行ってると強そうな演出にも慣れてくる。前回のライブの演出なんて正直覚えていないけど、なんとなく演出慣れがしてきた。このままだと、じきに天空現場にも飽きてしまうなぁ...なんとかしないと、という危機感があります。なぜ危機感があるのか。今のところドルオタやめると週末、本当に部屋の隅で体育座りをする羽目になるからです。飽きまいと考えている時点でもうその趣味は末期、という説もあります。

 

実際は、誘われて暇だったし、会場が関内だったので二郎食えるじゃん!ということで参戦を決めただけです。

 

さて、二郎です。

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名店

本命の麺の画像はないですけど、あっぱれ...めちゃくちゃ美味い。関内、間違いない。並ぶ価値あり。とっても美味しい。パシ横の握手会とかがあれば、行けますかね。みんなもニンニクをまとって推しメンに会いに行こう。

 

さて、訪れしは...箱の名前を忘れた。演者さんはこちらです。

https://kmyd.targma.jp/

神宿。有名っぽいですね、疎すぎて行くまで知りませんでした...すみません。

 

ワクワクしながら会場内へ...初めての地下現場へと階段を降り...ない。今回は会場が物理的に地下ではないらしい。天空アイドルのオタクなので段々と感想を思い出して書くのもめんどくさくなってきました。

 

なので、まとめます。あ〜エンタメだなぁ〜って感じでしたね。主に二点。

1.演者との距離が近い

諸説あるらしいけど、距離が遠ければ遠いほど、インパクトっていうのは減ります。巨視的に見なきゃいけないマスゲームとかなら話は別ですけど。もちろんドルの太腿しか見えないような距離でも意味ないので、適度な近さっていうのが必要なわけですが。

現場では最後列も最後列、後方にあるトイレの扉の前で見ていましたが、箱が小さいおかげで演者の顔は分かるし何より「生身の人間」感がある。クソデカいライブ会場の最後方だと人形劇見てる気分になりますからね。スクリーンはあるけど。

視線の先で歌って踊ってる肉塊が生身の人間であるという実感は、そこそこ大事かもしれない。

2. ない

ないです。実際はオタクも渾然一体となって場を作ってる感とか、音響の不完全さから来る音の生々しさとか、会場内のこもった熱気とか、なぜかオタクに揉まれながら写真を撮ってる(恐らく)公式のカメラマンとか、色々あるんだけど天空アイドルのオタクすぎて、ちょっと書くのがめんどくさくなってきた。というより、実際体感しないと分からない部分です。

 

地下現場には、いわゆるインフラレベルの演出っていうのは無いんですよね。演出はありますよ。でも炎出ないし、水の大砲みたいなのないし、バックの映像っていうのも、基本的には無いはず。でもなんとなくエンタメだなぁ、という感覚にはなる。オタクになってから10余年、いまだにずっと享受豚であるところの筆者からすると、まだエンタメが具体的に何なのかよく分からないけど、箱の小さいエンタメに少しハマりそうになりました。

ということで、なんだか最近エンタメ不足だなとか、「場」そのものに殴られている感覚が無いなぁという不満を抱えるオタクは、一度。

 

執筆者:ぐりーん

中華が食いたきゃみなとみらいに乗れ

天空アイドルを追っているフリが、ついに海を越えました。

 

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自分は海外でライブをしたことがないので、すごいと思います

 

乃木坂46 Live in Shanghai、行ってきました。もちろん両日。

イベントに参加する、とはそういうことです。

実は昨年行けなかったりしたのですよね、なんでだっけ。

恐らく単純な金欠。金欠が終わることは、どうやら一生無いようです。

 

ライブの感想を言います。よかった〜。以上です。

 

 

実は(?)初・中国です。

行ってみたかったんですよね、中国。なんかハイカラなので。

 

入国即、指紋採取です。「お前ら下手なことしてみろ、すぐ粛清するからな」感をビシバシ感じる中、顔面を撮影されなかったおかげで「OK」の表示が。危うく「オタク顔である」というどうしようもない理由でライブへの参戦が阻まれるところでした。

 

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OK

 

街に繰り出します。

読める。

漢字しか無いのでなんとなく読めるぞ。異世界モノで飛ばされた主人公が、現世との類似点を見つけて喜ぶ時の気持ちが少し分かりました。

 

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プロパガンダのある生活

 

さて、人がそっけない。

筆者はホール急募のアルバイトに応募した結果、あれよあれよとキッチンに配属された経験がありますが、そんな人間でもここであればなんとか接客をやっていけそうです。というか、合理的なのです。物の置き方も、接客の流し方も、食器とかの洗い方も、全て合理。合理の塊。ゆえに日本人にはどこか素っ気なくというか、それセーフか?と見える。

 

よし、料理。世界三大料理といえば、中華料理、フランス料理、トルコ料理です。

その一角を成す中華料理を本場で食べる行為はさぞかし、さぞかしエキセントリック(欅坂46)でドレミソラシド(日向坂46)でインフルエンサー乃木坂46)な体験...ではありませんでした

やばい。料理が冷たい。店員の目も冷たい。なんとか英語が喋れる筆者なのに、アジア顔なせいで店員に英語で話しかけると「お前、英語なの...?」みたいな顔をされます。しかし調子に乗ってツーリストの顔つきで「ニーハオ」と話しかけようものなら、アジア顔も相まって中国語で畳み掛けられてしまう。

 

 

いやいや、これはきっと行った店の価格帯が悪かった。少し高い店に入ります。

うん、うまい。うまい、うまい...が...飛び上がるほどでもない。角煮を食って飛び上がる人間など、どこにもいない。春巻きを食って飛び上がる人間など、上海旅行中周りを見渡してもどこにもいなかったのです。

 

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いやでもうまかったですよ

 

これが久しぶりに海外旅行をして浮かれた人間の末路、期待値が高すぎて食う飯全てが「凡」の一言で片付いてしまう。慌てて青島ビールを流し込みます。うまい、信じられるのは、やはり酒だけだ。

 

さて、話は飛びに飛んで最終日。最終日はアレを食うと心に決めていました。

上海に来たらアレ、上海蟹です。なんとか英語が通じる有名店をリストアップしていざ街に繰り出します。

"One person."

"Reservations?"

"No..."

"Sorry."

"Oh."

を三回繰り返して、再び上海の路上に放り出されてしまいました。

 

ふらふら歩いていると外灘とかいうエリアに到着。こちら、夜景の名所らしいです。

 

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僕はひとり

 

夜景、きれい。周りはカップル、友達との旅行、家族の団欒。

僕はひとり。

 

夜景は残業の産物、とか趣の無いことを言う人もいますが上海の夜景は侮ることなかれ。ちゃんとビルが光っています。ビルごとクリスマスツリーっぽくなっているというか、オフィスっぽいところに光はついてなかったですね。銀行と保険会社っぽいところはついてましたけど

日曜だったからかもなぁ。あてにならんなぁ(早川聖来)。早川はスキャンダルを出すと思います。寂しがり屋なので。寂しがり屋な女に、ロクな女はいません。筆者はまだ、女を知らないのですが。

 

さて、その後上海でたどり着ける最高到達地点から地を見下ろして支配者層になったところでオタク(一人)上海遠征終了です。いい感じの写真はありません、高所恐怖症なので。

 

散々ディスっちゃったけど楽しかったです。

なんだかんだ久しぶりに海外旅行できたところが高ポイント。

 

いま、中華料理が猛烈に食いたい。

 

 

執筆者:ぐりーん

劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』感想&レビュー(後半)

こんばんみ。天ちゃんです。

それでは冴えカノレビュー後半です。


では、ここから先は冴えカノのグランドフィナーレともなる2つの話について、原作と比較しつつ見ていきたいと思います。


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【原作と劇場版の相違点】

◯詩羽と英梨々の覚悟

《原作》

紅坂朱音が倒れ、倫也は病院に駆けつける。

そこで朱音から現状を聞いた倫也は自分から2人を助けることを決め、大阪に出向く。

詩羽と英梨々はその事実を知るが、英梨々は困惑してしまう。

去年の冬コミと全く同じ状況になったためと、果たして倫也が側にいて絵が描けるのか自分でも分からなかったため。

そのため倫也の決断を聞き、その真意を理解した詩羽は1人で英梨々の説得を開始する。

まず、倫也と英梨々の話を自分の小説の新企画として立ち上げるから、10年前の事件の真実なり心情なり全て教えてくれと迫る。

これに対し英梨々はガチギレし、感情を剥き出しにして詩羽に殴りかかる。

しかし詩羽の全て吐き出せ、前に進め、倫也を諦めろという言葉で詩羽の真意を理解し泣き始める英梨々。

それでも倫也は恵ではなく私達のもとに駆けつけてくれたじゃないかと反論する英梨々に対し、それは倫也が恵を信頼しているからだ、逆に言えば私達は彼に信じられてないのだと諭す詩羽。

これにより英梨々も泣きながら全てを受け入れ、前に進むことを決意する。


《劇場版》

紅坂朱音が倒れ、代打として町田さんと伊織が出向くも先方の説得に失敗。

打開策を考える詩羽と英梨々であったが、相談している内に適役を思いつく。

英梨々は倫也に頼もうと提案するがそれはルール違反だと詩羽は否定する。

でもここで終わったら凄いイラストレーターになるという倫也との約束が果たされないと嘆く英梨々に対し

、もし倫也に頼むなら2つやるべき事があると言う詩羽。

1つは自分達の仕事が終わったら倫也達のゲームを手伝うこと。

もう1つは倫也が恵と結ばれるよう全力で支援するということ。

それを聞いた英梨々は絶句し、その意味を詩羽に問いかける。

それは自分達の窮地に主人公を呼び込むのは英梨々√でもなく詩羽√でもなく、恵√のクライマックスにあたる紛れもない転になるからだと詩羽は主張する。

恵はどうあっても倫也を諦めない、だからその選択は彼らの恋を完成させる一押しになる。

だから今ここで倫也を諦めるか自分達の未来を諦めるかの決断をしろと迫る詩羽。

そして英梨々は号泣しながらも倫也を諦める決断をする。


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はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………………………

丸戸、お前やっぱり天才だよ…。

自分はこの詩羽と英梨々が覚悟を決めるこの件が大好きで、劇場版ではどうするのかなと思っていたのですがまさかこんな形に落とし込むとは。

原作での倫也の介入は倫也の決断だったため、詩羽はその裏に潜む事実を事実として受け止めていましたが、劇場版ではそれを2人の倫也への想いに重ね合わせ自分達に決断させるなんて…。

初見時思わず「なんでだよ!!なんでなんだよ!!」と心の中で叫びながら涙が止まりませんでした。


今まで散々英梨々、詩羽、恵の3人で倫也の取り合いをしていましたが、ここに来て詩羽は倫也のためにその争いから一抜けし英梨々の後方支援に回ります。それも離脱の方の意味で。ここは原作も劇場版も同じです。


原作では倫也の選択は倫也自身です。ここで倫也が天秤にかけたのは「詩羽・英梨々の将来」と「サークルの夢・恵の攻略」の2つです。後に倫也も語っているのですが、天秤が傾くきっかけになったのは恵ならなんとかなると思ったからです。サークルを恵に任せてしまっても大丈夫。恵を裏切る形になるけれどどうにか出来る自信がある。そう倫也は思ったから英梨々・詩羽の下に行きました。なので詩羽の、恵を信じているから私達の方に来たという読みは完全に正解でした。


劇場版では代わりに詩羽・英梨々が選択をします。確かに倫也なら求めたら来てくれる。けれどもそれは倫也と恵の仲を進展させる足がけになってしまう。劇場版の詩羽のこの説明はかなりメタ的な話ではあるのですが、状況的には理に適った説明です。思えば最初から詩羽は気づいていたんだと思います。もう倫也の横に並び立てるのは恵しかいないのだと。ライブ会場や焼肉屋の席や病院で恵に電話する倫也を見て。だから倫也に助けを求める選択をすれば勝算はなくなると。


どちらの状況でも詩羽が非常にいい仕事をしています。やはりプロの小説家だけあって人の気持ちに敏感で、状況の把握が迅速です。また1つ年上だけあってしっかり大人として振る舞います。別れる場合、英梨々が一番倫也との関係が拗れるのは目に見えて分かっているので、彼女が納得出来るように慎重に言葉を選び、彼女が泣こうが喚こうが全て受け止める。そして前を向けるように支える。本人も損な役回りよねと言っていましたが、ぶっちゃけ英梨々以上に可哀想な人だと思います。本当は自分だって泣きたいほど辛いはずなのに…。原作で英梨々に何度もビンタされながらも全て受け止め、英梨々を諭す姿はかなり心が苦しくなります。ヒロインがヒロインの頬を張る…ん?どっかで見た光景だな。


また、原作の方には詳細に描かれていましたが、英梨々ってこの時はまだ本当の意味でのクリエイターになりきれていなかったんですよね。倫也が女の子として見れない立場、作り手と受け手という決して男と女ではない関係、そこに至れば倫也が側にいると描けないなんて些細な問題は解決する。そのために必要な儀式がここのシーンなんです。


英梨々からしてみればこの時自分の夢を諦めるという選択肢は提示されているようで選択する事は出来ませんでした。ホワアル2の例の押せない選択肢と一緒です。自分が生きるための武器は絵を描く事だけ。もし今回がダメでも倫也は受け入れてくれるかもしれない。でも今倫也の所には羽島出海がいる。自分とは比べ物にならない速さで成長する後輩がいる。だから自分が今一番成長出来る選択をしなければいけない。つまり最初から詰んでいる訳です。


原作では、英梨々は「10年だよ…っ?あいつと出逢って10年なのに…なんで?なんでぇっ?」ともっと悲痛な叫びを上げています。確かに、元々2次元が好きで出会ったのにその2次元によって分断され、また2人でいるために必死で絵を描き続け、ようやく一緒になれると思ったら、今度は側にいると描けなくなり再び離れることに。そして最後にはプロとして生きるためには彼への想いを諦めなければならなくなりました。


凄くなれと想い人に言われたから凄くなったのに今度は凄くなったから本当の意味で一緒にはなれない。じゃあ一体、英梨々の努力になんの意味があったんだよ!と激昂したくなります。確かに意味はありました。努力の甲斐あって同人サークルの売れっ子イラストレーターから超大物商業絵師に飛躍する事が出来ました。しかしそれと引き換えに、英梨々が掲げた世界一幸せなイラストレーターになるという目標の中の1つである、幼馴染みと結ばれる夢は果たされなかった訳です。


原作では、英梨々はこの覚悟の後、自宅で一人静かに絵を描きます。自宅の庭の風景画に幼い頃の倫也と英梨々かもしれない人物を描いていきます。そして、それを見た母親の小百合が英梨々を励ますなどの裏エピソードもありました。

 

英梨々ぃ………ほんとにお前、頑張ったよ…頑張ったのにな……

 

 

 

 

 

 

 

 


それで、ですよ。

 


普通、メインじゃないヒロインにこれだけの事情があったらメインヒロインの立場が無くなってしまうはずですが、加藤恵はそんな英梨々の10年に打ち勝つほどの圧倒的なヒロイン力があります。それが発揮されるのがここからのシーンです。


話をストーリーに戻します。

詩羽と英梨々の締切を伸ばすことに成功した倫也は、作業をしながらも片手間に恵に謝罪文をLINEとメールで送り続けます。劇場版ではちょいちょい文面が映るくらいでしたが原作では全て書いてあります。読んでみると分かりますがマジでキモいです。謝る方向性は間違っているし、そもそも謝るどころか煽ってんじゃねぇかという箇所もあったりと、本当に最悪のラブレターです。しかしこれにより恵は行動を起こすに至ります。


今まで全責任を逃げた倫也に押し付けサークル活動を停止していた恵でしたが、キモいメールに反抗心が生まれ、ヤツがいない間にゲームを完成させて土下座させてやる、という感じでゲームの完成に向けて動き出します。ここは半分は倫也のメール、半分は美智留と出海の前向きな精神によって心変わりしたという感じだと思います。原作では詩羽が美智留に恵説得計画書を送り、その計画書の指示通りに美智留が動いたりとかしていました。


そして、恵、美智留、出海、(伊織)で制作を続ける中、恵は資料集めという名目で、美智留と出海から質問攻めにされます。ここは原作から重要な会話を抜粋し、少しアレンジした形になっています。なので劇場版と原作を1つずつみていきます。


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【原作と劇場版の相違点】

加藤恵の独白

《劇場版》

・結局怒ってるのはサークルを裏切ったからじゃなくて、英梨々達の所に行ったからでしょ?

→そういう風に見てるからそう見えるだけ


・付き合ってんでしょ

→そんなんじゃない


・隠し事してるでしょ

→してない


・いつの間に名前で呼ぶ仲になってんの?

→みんなだって呼んでるじゃない


・倫也と恵にはドラマがないよね

→知らない。私は彼が普通だと思った。だからいいと思った。倫也君は、私の、だよ…


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言ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

遂に言った!

今まで本人にすら言わなかった、倫也に対しての気持ちを遂に打ち明けました。それまでの質問は全てはぐらかしていましたが、最後の最後にドラマがないと言われ、思わず本心を明かしてしまいました。勿論それが周りの目的だったわけではありますが。これにより恵は倫也と向き合う、英梨々達と向き合うことを決意するわけですね。倫也と2人で会話していた時もそうでしたが、流れでそうなってしまったら仕方がないけど、自分からそうなるようには今までしてきませんでした。最初の焼肉屋で詩羽が倫也にキスをした話を聞いた時も、詩羽に「つまりあくまでも私と澤村さんの問題という事でいいのね?」と聞かれても恵は何も言い返しませんでした。しかし、最後はメインヒロインの座を譲り渡さないために、自分から倫也は私のもの宣言をする訳です。


そして、恵は英梨々達の仕事を終わらせた倫也を待ち伏せし、面と向かって想いをぶつけます。倫也に対しどうしようもなく怒っていること、許すつもりはないこと、それでも好きだと言うこと。最後は倫也に言わせる形でしたが。そしてなぜ自分なのか?という問いを倫也にぶつけます。倫也の回答は「恵の前だと素の自分でいられるから」「手が届きそうだと思ったから」「自分でもなんとかなると思ったから」となかなか酷い告白でしたが、恵は「合格だよ」と告げます。


抱き合いながらも倫也への愚痴をやめない恵。そしてそういう雰囲気だからいけると察した倫也は恵にキスをする。あたふたする倫也をなだめようと今度は恵からキスをする。そしてタイミングを合わせ3回目は2人で幸せなキスをして終了。


ほんとに圧倒的なメインヒロインですね…。初見の時ボロンボロン泣きました。原作とは全く違うキスシーンですが、劇場版の方が感動描写が多くなってます。特にキスで2人の歩み寄りを表現しているのが本当に凄いです。1度目は倫也から、2度目は恵から、3度目は2人で。この3回の中で一番感動するのはやはり恵からのですね。1度目は主人公がヒロインを認めるため、2度目はヒロインが主人公を認めるため、ここには原作とは別の物語としてのクライマックスが確かに存在します。


では続いて原作の方ですが、作者本人が外伝のGS3がクライマックスですと言っているように恵の独白とキスシーンの比重・役割が違います。


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【原作と劇場版の相違点】

加藤恵の独白

《原作》

詩羽が美智留(のスマホ)を通じて裏から鋭い質問を出海と共にポンポン投げかける。

・英梨々が倒れた時倫也が駆けつけたの、ほんとは嫉妬してるんでしょ?

→してない

・じゃあ結局何に怒ってたの?倫也が相談しなかったから?親友が抜け駆けしたから?倫也が親友に傾いたから?

→全部…(それぞれに比率がある)


次の質問の最中に裏に詩羽がいることがわかりブチギレる恵。

・キスした?てかもう付き合ってる?

→逆に聞くけどみんなは付き合ってると思う?

→ちなみに付き合ってないよ、まだ


・それはもう仲間にも親友にも遠慮しないってこと?

→ん…


あくまでも巡璃の設定という体で徐々に意志を露わにしていく恵。


・主人公を許すの?

→巡璃はきっとそういう子だから。どんなに迷惑かけられても嫌じゃなければそれでいい。


そしてとうとう恵は自分から心中を吐露し始めます。


「詩羽先輩、あなたにとって倫也くんは特別だったかもしれないけど私には普通だった。だから彼がいいな…と思った」

「なのにどうして私のシナリオには転があるのかなぁ…っ、私はちょっとの幸せでいいのになぁ…っ」

→物語に転が必要かどうかは神様の勝手よ。あなたの物語にはたまたまあっただけ。だから現実を受け入れて粛々と前に進みなさい。それが出来るのはあなただけなのに嘆いてばかりじゃただの怠慢よ


・という訳でどうするの?倫也くん返してほしい?

→どうするも何も倫也くんは元々ウチのサークルの…


・もう一声

→だから倫也くんはわた……の、もの


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あっへぇ…。たまんないっすね。遂に全面抗戦ですよ。原作は本当に非常によく出来ていて、恵が倫也に対して行ったぶった斬りを今度は周りから(主に詩羽から)恵がやられるわけです。しかも美智留や出海の質問って読者が一番気になっていた所なんですよね。結局恵は倫也のことが好きなのか、いつ好きになったのか、英梨々達の事をどう思っているのか。今まで鉄壁の仮面を被っていた恵が片っ端から丸裸にされます。


しかしまぁ詩羽の質問がキレッキレなこと。わざわざ1巻(アニメ1期)や6巻(アニメ2期)の内容を掘り起こして実際ここどう思ってたん?それってこういう事でしょ?と、直球でぶつけてきます。劇場版ではサークルを投げて英梨々達の所に行った話にしか言及していませんでしたが、原作ではほぼ全部追求されます。自分、ここ冴えカノの中で一番好きなシーンなんですよね。主人公がヒロインを選択するのではなくヒロイン同士で決着をつける。特に恵と詩羽はこの件に関しては完全に当事者ですから、いつの間にか女子会トークから恵vs詩羽の一騎討ちになるのが本当に滾るんですよね。あぁ〜これこれこれこれって感じです。


詩羽もまーた大仕事をしていますね。勿論自分から動いてるわけですが。詩羽がわざわざこんな事をしたのには2つほど理由があると思います。

1つはサークルを裏切って紅坂朱音の下に行ったため、サークルを守る義務があるから。倫也への義理とも言えますね。この辺は原作でも美智留に普通に攻められたりしてました。詩羽先輩には裏切った分の責任があるんじゃないかと。詩羽自身はサークルが崩壊すれば倫也のモチベが無くなり自分達の仕事に支障が出るから、と説明していましたが、そんなんほぼほぼ建前ですね。どう考えても自分のためではなく倫也のためです。


そして、もう1つは恵の本心を暴露するため。実際詩羽は倫也と恵が喧嘩して以来ずっと心配していました。そのため恵が倫也を許し、元鞘に戻るためには、恵の心情をはっきりさせる事が必要でした。そして、そんな事が出来るのは自分だけ。しかし自分が直接介入しても説得は出来ない。だから美智留を通じて色々動いていた訳です。また、恵の本心を暴露するのは自分を納得させるためというのも勿論あったと思います。確かに恵と倫也は既に付き合ってるような関係なのは周知の事実ですが、それだけでは詩羽は納得出来ません。それは当然です。詩羽も倫也のことを心から愛しているわけですから。さらに言えば英梨々の慟哭を既に聞いている訳ですから。だからこそ今ここで恵に本音を聞く必要があった訳です。さらに、その上で倫也を許せるように、許せなくても恵が倫也を受け入れられるように導いてあげる訳です。全ては倫也のために。詩羽先輩マジでいい人です…。


にしても最後の倫也くん返して欲しい?はずるい質問ですよね。完全に恵に言わせにいってます。ちなみに原作は、劇場版と違ってわたしの辺りから段々恥ずかしくなってシナシナなってしまいます。超可愛いです。


さて、この後ですが劇場版と同じく恵は倫也の所に行きます。そして倫也の部屋の前まで来た恵は倫也にメールの文面に対する鬱憤をぶつけます。一方倫也は謝罪しながらも恵にもこっちの仕事を手伝って欲しいと願い出ます。実はこの時点では英梨々達のマスターアップがまだ終わってないのです。困惑する恵でしたがそこに英梨々と詩羽が登場しそれでもやってくれないかな?と投げかけます。そして英梨々と恵は泣きながら互いに謝ります。全てのわだかまりを解消し、恵も倫也を受け入れてくれました。そこへ美智留、出海、伊織も合流しオールメンバーで英梨々達の仕事の完遂に取り掛かります。


全部の仕事が終わり倫也の家から帰宅する一同。しかし恵だけは倫也の所に残ります。そして改めて恵に謝罪する倫也。その謝罪の中で遂に倫也は恵に好きだと想いを告げます。しかし恵は返事をめっっっっっっっっっちゃはぐらかします。ここは是非原作を読んで下さい。今までの仕返しと言わんばかりに倫也を弄びます。好きなのは分かったからとりあえず家戻ってお風呂入って歯磨いてから続き話そうかとか言ってきます。加藤恵、魔性の女です。誰も勝てないよ…。倫也も絶叫したり悶絶したりといいようにされます。そして布団の上で告白大会は再開されますが恵はまだ焦らします。倫也に延々好きだ好きだと連呼させ、最後の最後に恵も「…うん、好き」といいキスをします。


…なんですかね。もう誰も丸戸には敵わないと思います。未読の方は是非読んでみて下さい。布団の上で活きのいい車海老の如くビチビチ跳ねると思います。


以上が原作と劇場版のクライマックスです。個人的にはどちらも好きですね。ラストは原作から大幅に改変されていますが、2時間の映画の中に非常によくまとまっていると思います。というかまさか倫也と恵のキスシーンで泣くとは思わなかった。いかんせん原作が↑なので。


では劇場版の続きです。

倫也と恵は付き合うことになり、ゲーム制作も終盤に差し掛かります。しかし完全に倫也と恵がそういう空気で作業しているので美智留と出海は白い目で睨んできます。この辺りの話は原作13巻のキスの後にめっちゃ出て来ます。いかんせん倫也が実体験をそのままゲームのシナリオにしてしまうので恵がまぁ嫌そうにしたりします。


そして、詩羽・英梨々も合流しフルメンバーでの作業になります。そんな中、夜中に1人で外に出てた英梨々の下に倫也が向かいます。そこで倫也は10年前の事を英梨々に謝ります。全部英梨々のせいにしたこと、英梨々の努力を認めなかったこと、英梨々を追いかけなかったこと。そしてこれからは英梨々に追いつくために頑張ると英梨々に誓います。英梨々は倫也に、恵と付き合い始めたんでしょ?と尋ねます。あたふたする倫也を尻目に、全部分かってるから大丈夫と言いつつその場を後にしようとします。しかし扉の前で振り返ると、眩いばかりの笑顔で

 


あんた、あたしのこと、好きだった〜?

 


10年前、好きだった〜?

 


と、投げかけて去っていきます。


……………………………………………。


……………………………………。


……………………。


…………。


あぁ……。


もう声を上げて泣きたい…。映画館じゃなかったら、もう、どうなっていたか分からないです。

割と真面目にアニメでこんなに泣いたの初めてかもしれません。原作でもここまでは泣かなかったです。

映画館を出た後も、英梨々の、大西沙織の、このセリフが耳から離れませんでした。

作画、演出、演技、そういった製作陣の英梨々への愛が溢れんばかりに伝わってきました。

いや、ほんと……ズルくない……?

ここは本当にアニメ史に残る名シーンだと思います。

本当に、最高の、シーンです。


原作ではこの英梨々の別れのシーンに続いて、詩羽の別れのシーンもありましたが、劇場版では丸々カットされています。その代わり後で詩羽と英梨々のシーンが1つ追加され、そこで詩羽が語っております。


さて、倫也と別れた英梨々は恵と一緒にお風呂に入ります。そこで恵は英梨々にごめんね…と語りかけます。詩羽と恵ではあえて面と向かって話さなくても後腐れはないと思いますが、英梨々と恵では話が違います。恵と英梨々がこれからも親友でいるためには恵が英梨々に向き合う事が必要です。それがこのシーンです。観ていると恵と英梨々の友情がヒシヒシと伝わってきます。一度絶交していましたし、親友同士で1人の男を取り合ってきたため、一歩間違えれば不倶戴天の敵になっていたかもしれないのに、これからもいい関係でいられるんだろうなと感じます。ほんとこの2人の関係、美しいですね…。


では続きです。朝方、英梨々と詩羽は倫也の家から去ります。詩羽は英梨々に次回作について話します。新作はラノベのようです。↑でも解説しましたが原作のGS3巻にあった倫也と英梨々、倫也と詩羽の話です。実は詩羽も自分の事も話にしていました。ちなみに劇場1週目特典の小説によるとタイトルは「世界で一番大切な、私のものじゃない君へ」となっています。もうね…もう。そして2人で坂道を歩きながら詩羽は英梨々に呼びかけます。だから前を向きなさい、倫也がついて来られないくらい全力で走り続けなさい、と。詩羽の言葉を聞いた英梨々はまた泣き出してしまいます。そんな英梨々を励ますように続けます。


「倫也は間違いなく私達に恋をしていた。例えそれが自分達の作品だったとしても。それは私たち。大丈夫。倫也は私達を追い続ける。偉大な作家とファンとして。だからあなたも走り続けて、待ちましょう」


そう言って励ます詩羽も途中から涙目になっています。英梨々に至っては詩羽にしがみつきながら、倫也ぁ…っ、倫也ぁ…っと泣きじゃくっています。しかし彼らの行先には光が満ちており、彼女らの将来が希望に溢れている事を予感させます。


ここは劇場版オリジナルのシーンです。原作の詩羽の別れがこのような形にアレンジされました。え、詩羽ないか?と思っていたら、これまた見事な泣き演出でブチ込んできました。原作でも詩羽は最後の最後でも強がりを見せます。それこそ真正面から倫也に、あなたは間違いなく私に恋をしていた。そしてこれからもし続ける、と言って去って行きます。か、カッコいい……。


ここからも分かる通り、この2人って決して滑り台じゃないんですよね。大人の都合や人気投票でハブられたヒロインとは訳が違います。たとえ主人公と結ばれなかったとしても好きでいられる、そんな力強さがあります。この辺りは本当に丸戸天才だなと思います。いや凄いよ…ほんとに…。


さて、劇場版もこれでほとんど終わりです。この後は冬コミで無事完パケが出せ、見事完売。そして時は過ぎて卒業式。恵と英梨々が泣きながら抱き合います。この絵完全に原作12巻の表紙ですね。思わずウルっときました。また、倫也の制服のボタンを奪い合う出海と英梨々。その傍らではちゃっかり既にボタンを手に入れてる恵。恵、お前そういうとこだよ。そして、例の坂を歩く倫也と恵。最後は恵の一言で終わります。

 

わたしは、あなただけの、メインヒロインになれたかな……?


以上で終わりです。エンドロールでは本当に詩羽と英梨々がキャストの下の方になってましたね(笑)。クレジットによると劇中画はまたも深崎暮人・黒谷忍さんのご夫婦コンビです。個人的には、なかむらたけしがイラスト協力にいるのがジーンとなりました。そして全員首を傾げたのが、劇中曲のラブ・ストーリーは突然に、ですね。どこのかぐや様だよ。てかどこだよ、使ってたの。


エンドロールも総監督・亀井幹太の文字が流れ、終わったーと思っていたら、突然恵が「私たち、別れよう」とか言ってなんか始まります。ぶっちゃけ開始1秒で大体皆んな分かっていたと思います。どうせ詩羽先輩よな。原作にもない話で、時系列的に何年後か正確には分かりませんが、社会人になった(と思われる)倫也と恵が出て来ます。ここの恵が着ているスーツ、雪菜が着ていたスーツにめっちゃ似てると思うのですが有識者の皆さんどうでしょう?あと、倫也がランスロスカスカ周回してるのクソ笑えますね。サポートを最前に配置する精神は理解出来ませんが。


恵に切られボロいアパートに帰宅する倫也。てかこの茶番、なげぇ(笑)。完全にクズの鏡みたいになった伊織が出てきます。というかこのレビューでほとんど言及しませんでしたが、伊織めっちゃいい奴なんだよなぁ…。倫也が挫けそうな時に何度も創作をやめるなと忠告してくれたり、倫也がサークルを抜けている間もしっかり運営してくれたり、実は恵の説得にも一役買ってくれていたりとほんとにいい奴です。


場面変わって、川辺で一人、人生のどん底を味わう倫也。そしてその前に現れたのは髪型をショートヘアにした大人詩羽。知ってた。そして流れる小田和正。ここかぁ。例のクレジットここかぁ。このおまけパート皆んなゲラゲラ笑いながら観てましたね。しかしこれほんとどっかのかぐや様で観た光景ですね。そしてバックに手書きで表示される「冴えない彼女の育てかた 最終章」。codaって読むんでしょうねきっと。


で、倫也のツッコミがあり詩羽の書いた脚本を投げ散らかす英梨々。机を全力でバンバン叩く英梨々、ほんと可愛いですね。しゅき。喫茶店で打ち合わせをする詩羽、英梨々、伊織、倫也。なるほど!今までのは全て詩羽の書いた脚本だったのか!(棒)。どうやら倫也は起業し代表になり、伊織はプロデューサーとして倫也と一緒に働いているようです。詩羽の予言通り、倫也の宣言通り、遂に一緒に仕事を始める訳ですね。そしていつの間にか詩羽と英梨々はお互い下の名前で呼び合っています。原作ではGS3巻の散々泣きあった後に名前で呼び合うシーンがありましたが、まさかここに使うとは。

ところでここの髪を下ろした大人英梨々、めっちゃ英梨々のお母さんに似てるんだよなぁ……


うわ、死ぬ……


やっぱり俺はお前が好きだ。愛してるぞ。


さて、本当の大人恵が出てきました。なんかもうザ・彼女って感じですね。なんかこの子が倫也の股間に顔埋めてると思うと胸が熱くなりますね。抱擁感とか母性とかなんか色々と漂ってます。キスしようとした倫也を制し「続きは帰ってからね」とか言うし。一体家で何するんですかねぇ。劇場特典の小説では倫也の童貞力が云々とか、原作FDでは意味深な全裸ベットの恵とか出てきてましたし、何よりライターがライターなので行くとこまで行ってるんでしょうね。コミケで同人でいいからそこら辺の話出ないかなぁ…。あ、ちなみに恵の肩書はディレクター兼副代表だそうです。


そして2人はしっぽりシーンのため倫也のマンションへ。って、なんかナチュラルに恵と同棲してるんだけど。しかしリビングに入ると、勝手にテレビでゲームをしている美智留と出海。ここの恵がガクッと壁にもたれかかってるのが最高ですね。絶対イチャイチャしようと期待に胸膨らませていたんだと思います。いやほんとにどんだけバカップルなんだよ。


仕方なく玄関の靴を揃える恵。と、ここで靴が人数より一足多いことに気づきます。キッチンを見ると勝手に食器棚を物色している英梨々。さらには窓のサッシを指でなぞりフッーして一言、まぁこんなもんかな。ここの英梨々クソ可愛い過ぎて死ねるんだけど。なんかもう完全に大人の女性になりましたね。詩羽とはまた違った色気を携えています。


さて、その詩羽ですが、人ん家の風呂で勝手にシャワー浴びてます。出海がポロっと言った「2人とはこれからも〜」というセリフで、"2人?"と違和感を感じすぐさま風呂場に直行する恵。全裸の詩羽と対面した恵は、挨拶も程々にバチバチと火花を散らします。


そしてなぜか倫也が土下座。普段もこんな風に結構尻に敷かれてるんだろうなぁ。で、なんやかんや恵も許しちゃいます。でも邪魔された腹いせに丁度死角になる所でキッスします。2度も。ここで恵の左手薬指に何やら光るものが見えます。でも表札の名字は変わってません。なるほど。


そして最後は全員で鍋を囲んで乾杯です。この時後ろの本棚に出海以外で撮った集合写真が飾ってありますね。恐らくアニメ1期第0話のものです。そして画面には本当におしまいの文字。ここは2期第11話の裏コメの亀井監督の説明とか聞いておくとちょっと面白いですね。そのまま暗転し声優陣のマジ乾杯で終わります。いや〜この終わり方、色んな意味で拍手喝采ですね。


という訳で以上、劇場版「冴えない彼女の育てかたFine」のレビュー後半でした。

なんかこれ映画のレビューなんだか冴えカノのレビューなんだかよく分からなくなってますね。すいません。

ぶっちゃけまだパンフレット読んでないのと、どうせ円盤出たらオーコメで丸戸が全部解説してくれると思うので、その時が来たらこの記事はゴミ箱にでもポイしようと思います。

本当に素晴らしい、最高の映画でした。ここ10年の劇場アニメの中ではダントツに質の高い作品だと思っています。復活しないかなぁ。マジで続きが見たい。とか思っていたら劇場特典の小説、7週連続で出るんですね。それってもう単行本1巻くらいはあるんじゃ……。詩羽のシナリオ通り最終章とか言って社会人編出してくれてもいいのよ?そういう終わったと思ったら終わってなかったとか言うのあのゲームで慣れてるから。

 

 

執筆者 : 天ちゃん

 

劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』感想&レビュー(前半)

※この記事はネタバレを多分に含みます


最近めっきり更新しなくなったせいで、どこかのサイコにお株を奪われ完全にドルオタブログと化してしまいました当ブログです。天ちゃんです。

久々にオタクっぽいことを書きたいと思います。


ぶっちゃけ何個か映画レビュー書き溜めていたのですが(実写版かぐや様とかジョーカーとか)、どれも途中で燃え尽きてしまったので、今回は冴えカノのレビューをしようと思います。


さて、原作完結から2年、アニメ2期から2年、ようやくこの日がやってきました。マジで映画化決定から丸一年なんの音沙汰も無しだったので「おっ、丸戸蒸発したか?え、それだけはやめて…」と死ぬほどモヤモヤさせられましたが、遂に来ちゃいましたね。


まず内容の方ですが原作で言うと大体8巻?9巻?10巻?辺りから13巻まで+GS2.3とまぁそこそこ膨大な量を2時間にまとめた形ですね。


正直2期終わって劇場版発表された時、映画の枠でこれほんまに描き切れるんか?と思っていましたが、さすがは丸戸。…いやほんとに天才だよ…。


で、感想なのですが「本当に素晴らしいアニメ」でした。何回か死にかけました。もうね…それしかないですよ。以上、感想でした。

 

という訳でここからレビューの方をしていきます。


まずは冒頭。icy tailのライブシーンから始まりますが、ぶっちゃけ開始3秒で「あ、勝ったな」と思えます。心を掴まれるとはまさにこの事だと思います。作画と演出と矢作紗友里の歌がまぁ凄い。さすがアイマスを作った部署。あとこのicy tailの衣装すげぇ好き。


演奏してるバックではゲーム版冴えカノのOPが流れポスターも既に完成しており、倫也達のゲーム開発が順風満帆に進んでいることが伺えます。


続いて焼肉でライブの打ち上げ。オールキャラ登場でいかにも劇場版っぽい感じです。紅坂朱音も出ます。個人的に好きだったのは全員の前で詩羽先輩が倫也にキスしたのをバラされ、恵が黒化する所ですね。顔を上げる前の暗黒面に踏み込んだ表情、嫉妬感剥き出しで最高です。


原作でも後半はフラット恵からダークサイド恵に徐々にシフトするので、初見の時は遂にここまで来ちゃったかぁと心がほっこりしました。


時系列的にはこの時点で既にゲームの5√中、4√完成しており、残すは恵(巡璃)シナリオだけと原作をかなりすっ飛ばしています。そのため詩羽先輩が紅坂朱音にガン詰めされるシーンはありません。肉焼きながら朱音、英梨々、詩羽はガンガンに言い争います。個人的に伊豆合宿の話が大好きだったので少々残念だったのですがまぁ劇場版の尺なら仕方ないよね、と。


丸戸も劇場版ではここが描きたいんだという箇所に焦点を当てたと言っていたので「あぁ、もうこれは本当に恵の話なんだな」とこれから先の色々な展開を想起させられ胸が締め付けられました。


原作未読の方に補足しておきますと、まず伊織をディレクターに誘い入れるのに紆余曲折ありました。そして原作では英梨々と恵は絶交したままだったのでそれを解決するために、倫也が英梨々シナリオを書き上げたり、恵と英梨々が2人で温泉でしっぽりしたりと色々ありとりあえず英梨々√完成。続いて紅坂朱音に心を折られた詩羽を救うため、またも倫也が詩羽シナリオを書き上げ無事詩羽復活。同時に詩羽√完成。で、色々あって美智留√、出海√完成となりました。


この辺りの話は、本当に全てを失った倫也が、恵と2人で再び一から作り上げていくというサクセスストーリーになっており、かなり胸が熱くなるので未読の方は是非。


さて、劇場版ではそんなこんなは全て収束し、残すは恵√の脱稿のみとなったところから始まります。


さっきのぎゃいぎゃいやってた焼肉から打って変わって、ここからはBGMも少なくなり2人だけの会話がずーーーーーっと続きます。まずは倫也と恵。倫也がスランプに陥り、恵シナリオについて恵と延々相談するのですが、これ大スクリーンで観るのすげぇ恥ずかしいです。


しかも恵に至ってはナチュラルに倫也の家に上がり、ナチュラルに人の台所で飯を作り、ナチュラルに倫也の食べ残しを食う、と1期2期よりやりたい放題ですね。


しかもここ、恵が倫也の家に入る前に、手鏡でちゃんと自分の髪を確認しているんですよね。今までは合鍵で普通に入っていただけなのに、ここではワンクッションあるんですよ。前の嫉妬顔といい、恵の心情に変化が出始めてます。あんなにもフラットーフラットーだった恵が遂に女の子を意識し始める。ふぇぇ…


続いて、再び紅坂朱音の登場です。原作では電話で相談していましたが、ここではシナリオの事で詩羽先輩に相談に行ったがなぜか朱音に拉致られ面と向かってアドバイスを貰うということになっています。


それにより伏線が1つ追加されています。朱音が右手で酒のグラスを手に取ろうとして違和感を感じ、左手で取り直すという描写です。原作読んでる人はあぁ〜ってなります。紅坂朱音お前ほんといい加減にしろよ。いや好きなキャラですけども。


しかし紅坂朱音、劇場版ではかなりいい人になってますね。原作でもいい人ではあるのですが、倫也の前で詩羽をガン詰めするシーンが無くなったため、アニメでは倫也は一度も朱音の真の恐怖や狂気を見ずに終わってます。せいぜいオナニーの連呼くらいですね。オナニーしろ、少年。いい言葉です。確かに生天目仁美はどっかの丸戸脚本でオナニーしまくってましたもんね。


場面が代わり再び倫也と恵のイチャ…会議シーンです。なんかもう究極の純愛ですね。基本ずっと会話してるだけなのですが、お前らそれベッドの中で2人きりで話せよって感じのラブさです。2人きりですが。


さて、ここは原作と劇場版だと少しテイストが異なるのですが、根本は同じです。基本的に倫也と恵の過去イベントを2人で振り返りながらああした方がいい、こうした方がいいとシナリオの改善に努めるわけです。


原作では、恵とデート中に詩羽のところに行ったり、恵をほったらかしにし英梨々の病気にかけつけたりと倫也の悪行が軒並み書かれています。そしてここぞとばかりに、黒い、けど自称重くない女こと加藤恵は倫也をネチネチイビりはじめます。あーこれは良くないよねぇ〜、ここ最低だよねぇ〜みたいな。それに対して倫也もその都度絶叫しながら謝罪の言葉を連呼したりと、バカップルも大概にせぇやという感じです。


このように、原作では恵の方が立場が上で、倫也の言動の非を倫也に考えさせようとします。劇場版ではここは少しマイルドになっており、倫也に渋々付き合いながらもうちょっとヒロインのこと考えて欲しいよね、みたいに針の先っちょでツンツン突く感じです。


しかしどちらともずるいのが、ゲームをより良くする名目で恵は主人公の言動に注文をつけるのですが、これ完全に恵が思っている倫也の直して欲しい所なんですよね。普段、恵は絶対自分からは言わないんですよ。倫也の失言に対しては、なんだかなぁの一言で曖昧に返しどちらかと言うと倫也に自分で気付かせたいスタンスを保っていました。ですがここの恵はかなり踏み込んで斬りかかってきます。巡璃の言葉を借りて、女子の一般論に落とし込んで、あくまでも自分の要望ではない体として。倫也が鈍感なのをいいことに。


また劇場版でめちゃくちゃ良かったのが、視聴覚室で倫也が恵を説得するイベント(2期8話)の話になった時です。

恵「これって√分岐前のイベントなんでしょ?だったらこの時点で既に巡璃は主人公のこと意識してるんでしょ?そんなの私認められないよ」

倫也「いや俺はここは絶対譲れない」

結果恵が拗ねる

この一連の流れはなんかもう心臓を掻き毟りたくなりましたね。この後も、そんなんじゃ巡璃√入れないよ〜と煽ったり、恵が倫也の顔見ていたいからと言ってスカイプつけっぱで倫也に作業させたりと色んなものが透けて見えます。いや透けてねぇな。


また、ここで2人の会話の中で「転」についての話が出てきます。これはGS3巻で詩羽と恵が対立するシーンで出てきた話ですね。恵は出来るだけ平凡な日常を送りたい。起承転結の転はいらない。その代わり幸福もそれくらいでいい。苦難を乗り越えた先にある幸福なんていらない。しかしここでその話をするって完全にフラグですね。残り1時間半あって無いわけないだろ、と。


そんなフラグも立てつつ、イチャイチャはまだ続きます。日が変わって駅のホームでシナリオのためだからと手繋ぎイベを実行する倫也と恵。やってみないと分からないよ…じゃないんだよ。今までずっと冴えカノは下半身で会話するとよく言われていましたが、ここに来て遂に指でセックスするようになりましたね。なんかもう恵√一直線ですね。


そして、そんな恵√も最高潮に達します。恵の誕生日にデートしようと倫也から提案され、恵は絶対行く…と答えます。ここの恵、幸せの絶頂って感じが滲み出てますね。しまいには、どうなっても知〜らないよ〜とか言っちゃって。


しかしこれ完全に抜け駆けなんですよね。詩羽や特に親友である英梨々に対し内緒で倫也とただのデートをする訳ですよ。原作ではより詳しく書かれていますが、本読みでノリにノってしまって、これ以上こんなこと続けてたら本当に元に戻れなくなる→だから一度本読みは中断しよう→でも恵に会いたいからデートしたい、と倫也がガンガン詰め寄ります。つまりもうゲームのためとかシナリオのためとかいった建前はないんです。そして、その結果が恵の「知〜らないよ〜」な訳です。


今まで加藤恵は、誰かの意志を踏みにじってまで前に出ることはない女の子だったのですが、ここに来てそんなものは知らないと言ってしまいました。たとえデートした結果、英梨々や詩羽を裏切るようなことになってしまったとしても、そういう流れだったから仕方ないよねと。ここに関してはGS3巻にて恵自身が解説しているのですが、基本的には恋愛よりも友情を大切にする。しかし肝心な時にはそれが50-50になる。マジでずるい女の子です。でもこれが英梨々や詩羽に無かった恵だけのメンタリティなんですよね。だからこそメインヒロインでいられた訳です。


さて、ここから件の「転」になります。


紅坂朱音が倒れ、倫也の下に電話が来てしまい、恵はデートをすっぽかされます。そして朱音が倒れたことにより詩羽と英梨々の状況がかなり危なくなります。原作ではこの辺りの登場人物は朱音、町田さん、倫也の3人でしたが、劇場版ではさらに伊織が加わっています。そしてまずは伊織と町田さんでなんとかしようとするも失敗。そして代わりに倫也が抜擢され大阪に出向くことになります。勿論自分のサークルを放り出して。


当然ブチギレの恵。おててセックスした駅のホームで静かに倫也を糾弾します。さらに、こんな時どんな顔したらいいのか分からないの…と言わんばかりに、恵自身も対応に困って泣き出してしまいます。恵からすれば、英梨々が倒れた時の一件から、次から何かあったときは必ず自分に報告・相談・連絡をしてくれと約束していたはずなのに、またそれを破られてしまいました。倫也は報告・連絡はしたものの肝心の相談をしていません。結果、恵は遂に倫也が分からなくなり、あなたのメインヒロインにはなれないと言って去っていきます。


ここは当然倫也が悪いです。紅坂朱音が倒れた辺りから、誰もが「お前、分かってるよな…?行くなよ?絶対行くなよ?」と心で叫んでいたと思います。まぁ、それでも行くのが倫也なのですが。というか行かせるのが丸戸シナリオなのですが。

 

さて、ここまでが物語の前半です。

思いの外長くなってしまったので前後編に分けました。後半の方も近いうちに上げたいと思います。

それではひとまずここで。

 

執筆者 : 天ちゃん